映像。
暑くなってくると北欧に行きたいなと思ってしまう。実は海外に行ったことがなく、そんなことをもらすと行けばいいのに、と言われます。くつをはくその延長に海外があるような気軽さで。百聞は一見に如かずといいますが、それだったら百間すればいいのでは?と考えていたからか旅行にはあまり興味がありませんでした。とはいえ歳を食ってみれば旅行なんてものは若い頃にしておくべきことだったかな、と思います。ただどこにいても自分が何を考えているのか自覚していきたいというのは変わらないでしょう。
ケルト渦巻は、テセウスが到達すべき約束された <中心> をもたない。つねに蠢くものである限り、定められた中心はないのである。あえていえば、移動する中心ということだろう。それはケルト伝承の問答とも符合するように思える。
「世界のまん中は何処ぞ。」
「ここである。汝がいま立ちし処なり。」中心が「ここ」から「ここでない何処か」へ一瞬のうちに移りうる世界。たとえアリアドネの糸がケルト的渦のなかへ差し入れられたとしても、それは永久に旋回しつづけるだけだろう。
文庫版→ケルト 装飾的思考 (ちくま学芸文庫)
- 作者: 鶴岡真弓
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1989/08
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